手話 と 手話通訳

京都の手話通訳者の取り組みと研究の中からの伝承と教訓をみなさまに提起します。戦前戦後の苦しい時代を生き抜いたろうあ者の人々から学んだことを決して忘れることはなく。

差別と貧困 だまされて結婚させられたと言う背景

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 手話と手話通訳を考えるために  1970年2月1日 社団法人京都ろうあ協会発行資料より (5)

 

  B子さんの気持を親にみせたら良かったのでは


司会・Iさん、ろうあ者の子供を持った母親として、ろうあ者の結婚についてどう考えられますか?

 

I(A君の友人Hの母親)
 今日、はじめて、こんな話し合いに参加させてもらつて、色々考えるところがありますけれど…。
 私は、今日まで、B子さんの両親の話しか聞いていませんでしたので感じたことを言わしていただきたいのですが、もつとB子さんの気持を親にみせたら良かったのではないですか。

 

B(両丹ろうあ協会役員)
 私は、B子さんのお兄さんは(との話は)困るけど、お父さんお母さんとならいつでも話出来ます。又話してきましたし、手紙も出しました。


   だまされて結婚させられた」と考えているけれど

 

I(B君の友人Hの母親)
 B子さんの両親は「B子がだまされて結婚させられた」と考えているけれど。

 

B(両丹ろうあ協会役員)
 結婚してから、私はお父さんお母さんと会つた時、二人の結婚を認めてほしかつた。
 そのことが聞きたかつたし、聞いたのですけれど、お母さんは「かわいそつ、かわいそう」と言うだけで、結婚にふれた話はしてくれなかつた。
 お母さんは帰つてこいと言うだけですが、二人の気持を尊重してくれるまで帰りたくありません(とB子さんは言っている)。

 

  ろうあ者の子供を持つた親としては深く考えさせられる


I(B君の友人Hの母親)
 お母さんの話では、その時、B子さんは泣いてばかりで「かわいそうで見ていられなかつた」家出をしてから家に帰つてないので早く帰つてほしいと言つています。
 ろうあ者の子供を持つた親としては、深く考えさせられます。

 

H(B君の友人)
 私のお母さん(Iさんのこと)は、ろうあ者の友人の結婚についての話を聞くのがはじめてだし、B子さんの両親の話だけ聞いて、あわてすぎている。
 おちついてほしい。

 

    話は何度もしたが 本音は


B(両丹ろうあ協会役員)私はA君とB子さんが結婚したいと思っていることを家出するずつと以前にお母さんに言いました。

 けれど部落問題のことや、結婚の後の経済的な問題で「ウン」と言つてもらえませんでした。
 お母さん、お父さんは金持と結婚させたいと思つていたらしいです。