手話 と 手話通訳

京都の手話通訳者の取り組みと研究の中からの伝承と教訓をみなさまに提起します。戦前戦後の苦しい時代を生き抜いたろうあ者の人々から学んだことを決して忘れることはなく。

差別 をうけているけれど それを訴える力を持たされていない。

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  手話と手話通訳を考えるために  1970年2月1日 社団法人京都ろうあ協会発行資料より (6)


   聞く態度かなく    暴力をふるい発言をふうじる

 

D(ろう学校教師) I(B君の友人Hの母親)さん!!
 私は、B子さんと両親の間で十分B子さんの気持をやりとりできるものがなかったんじやないかと思います。
 B子さんは結婚したい、と言うけれど母親は、手話かわからないということで聞く態度かなく、しかも兄さんが、B子に暴力をふるい、発言をふうじるということがあつた。
 B子さんは母親に「結婚したい!」と言つても、母親は「ああ、わかつた」ということで簡単にいなしてしまう。
 B子は、9月頃母親に言つた時「お母さんはわかつてくれた」と言つている。

 けれどお母さんはB子か家出する。11月下旬に(結婚のことは)はじめて聞いたし、「結婚を許すなどと言つていない」と言い。
 しばらくして「反対したらあの子がかわいそうだから、少しずつ話そうと思つたので…」と言つている。

 

    とじてしまつたかなしさ  かわいそうだから…

 

 「かわいそうだから…」という事で、本当のことはなにも言わない。
 子供にウソを言う。
 たしかに、自分の子供が障害者だということで親ぱ「かなしい」。
 けれどそのかなしさは「とじてしまつた、かなしさ」になり、それで子供をおさえつげるということになり、B子さんが「言いたく」ても「言えない」状況、互に話し合えない状況にあつたと思う。


    着物、お金でも欲しいと言うの

 

G(A君の友人・ろうあ協会会員D Iさんは、しきりにB子さんに「お母さんと会いなさい」とばかり言うげれどB子さんの気持を聞こうとしない親に会つて何を話すのてすか?
 着物、お金でも欲しいと言うのですか。

 

A(山城ろうあ協会会員)
 両親が結婚の後、積極的に私たちに話しかけてくることカ:あつても良いはずだ。
 手紙も来ないではないですか。

 

     ろうあ者に対する愛情は、「人形を抱くような愛情」
     人形が親の話を聞かなくなつた時は
         

C(京都府ろうあ協会理事)
 私たちろうあ者は様々な差別をうけているけれど、それを訴える力を持たされていない。
 家庭の中で疎外されているからです。
 親は子供に「物を与えるだけ」という「つながり」でしかない。
 そのため、私たちろうあ者に対する愛情は「人形を抱くような愛情」でしかない。
 「ろうあ者だから」というかわいかり方である。
 人形が親の話を聞かなくなつた時、それはすぐやつかいものになる。

  

      今の社会では悲しいことながら、おさえつけられている
      ろうあ者にも生まれた時から権利を持つている

 

 けれど、ろうあ者にも生まれた時から権利を持つている。
 だれもそれを奪うことは出来ない。
 しかし、それは、今の社会では悲しいことながら、おさえつけられている。 その反映が家庭にもある。
 それに二人が斗つていったことは非常に大きな意味かある。

 

 二人が斗つた時の経験は、ろうあ者の運動を進めてゆく「きわみ」になる。