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手話と手話通訳

京都の手話通訳者の取り組みと研究の中からの伝承と教訓をみなさまに提起します。戦前戦後の苦しい時代を生き抜いたろうあ者の人々から学んだことを決して忘れることはなく。

もとめられている 闇から明るさへと転換する人間の尊厳の教育

   

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  (特別寄稿) 再録・編集 原爆を見た聞こえない人々から学ぶ
 佐瀬駿介  全国手話通訳問題研究会長崎支部の機関紙に52回に連載させていただいた「原爆を見た聞こえない人々」(文理閣 075-351-7553)はぜひ読んでほしい!!との願いを籠めて、再録・編集の要望に応えて

  

人として育ちはぐくまれていく

  ヒューマニズム

 

 聞こえなくなったことから徴兵検査までの佐々木さんの主体的人格の形成は、今日のろう教育や聴覚障害教育を考える上での重要な教訓を示している。

 

 聞こえなくなった→新しいコミニュケーション手段の獲得→聞こえない仲間集団の中に参加し新しい集団を形成する→楽しさの形成→文字、自己表現手段の形成→闇から明るさへ→聞こえない仲間集団との再参加・再形成。

 

 それをサポートしたのは自立しようとする佐々木さんへの両親の援助。

 

 これらの基本は21世紀を迎えた今日でも輝かしい教訓であると私は考えている。

 

 人として育ちはぐくまれていくことの中でのヒューマニズムは、「原爆を見た聞こえない人々」(文理閣)のすべての人々が優しく教えてくれるのである。

 

  投資しても利潤を得られないものは

切り捨てていくという考えの特別支援教育

 

  特殊教育や障害児教育は、特別支援教育となどと変更され名付けられ「新しい時代を迎えた」と平気で言い続ける大学研究者がいる。

 

 アメリカやイギリスの教育制度を導入した新時代と絶賛する。

 

 私はあえてこの考えは「ごまかしの教育」とも言いたい。

 なぜなら特殊教育の「特殊」とは、普通教育より低位におかれるという意味ではない。

 それこそ「特別な教育」をすすめるということであって「劣った教育」をするということではない。

 

 米語を好んで使う人々は、特殊教育も特別支援教育も米語では同じ用語になることを知りながらそれを伏せている。
 だから「ごまかしの教育」の教育とも言いたい。

 

 問題は、戦前も戦後も障害児教育の「実態」は他の教育と比較して非常に劣悪な教育環境にあったことを観るべきだろ。

 

 それの改善が充分されてこられなかったことを直視しないで、「新しい概念」なるもので事を済まそうとしている。

 

 特別支援教育がだされてきた経済的理由は明確である。

 

 障害児教育を削減して、税の投入を軽減する。

 

 いわゆる投資論が基盤にあって投資しても利潤を得られないものは切り捨てていくという考えが根底にある、

 

   消し去ってはならない闇から
 明るさへと転換する人間の尊厳の教育

 

 「利潤」を金銭的問題で見るのか、国民の幸福追求としての人間性の豊かさで推し量るのかが今、鋭くもとめられてる。

 

 「支援」というならば、佐々木さんの、聞こえなくなった→新しいコミニュケーション手段の獲得→聞こえない仲間集団の中に参加し新しい集団を形成する→楽しさの形成→文字、自己表現手段の形成→闇から明るさへ→聞こえない仲間集団との再参加・再形成。

から学び、そこに必要な「援助」「支援」などを見いだすべきなのである。

 

 闇から明るさへと転換する人間の尊厳が教育に問題を突きつけている。

 

   自分たちの

人間としての尊厳を確認しに行った

 

 「上野町にあった長崎盲唖学校」の写真が掲載されている。

 

 戦前建設された長崎盲唖学校の近代的な建物は、聞こえない人々にとっては大きな誇りだった、のは「利潤」を金銭的問題で見るのか、国民の幸福追求としての人間性の豊かさで推し量るのかという問題に「幸福追求としての人間性の豊かさで推し量る」当時の行政を見た喜びがあったとも考えられる。

 

 学校の建物が自分たちに対する教育の姿勢の反映であるばかりか自分たちに対する社会評価と相まって理解されていたのだろう。

 

 原爆投下直後、自分のいのちをも省みず燃えさかる長崎の街を彷徨いながら「上野町にあった長崎盲唖学校」の様子を見に行ったろうあ者の人々は、自分たちの人間としての尊厳を確認しに行ったとも考えられるのである。

 

 それだけに、原爆投下後の盲唖学校の建物の破壊ぶりはあまりにも痛々しい。


 聞こえない人々に対する教育の姿勢や社会的評価やその誇りは一瞬にして消え去り、その痛々しさだけが、聞こえない人々全体に降り注いだのだ。

 

※ みなさんからのご意見をお寄せください!!