(国会議事録 資料と解説) 第118回国会 地方行政委員会 第4号1990( 平成二年)六月一日(金曜日)議事録より解説 手話通訳者の職業病及び労働災害認定について国会史上初めて全面的に取り上げられた。この時の議事録の内容を解説と共にみなさんと共に考えて行きたい。佐瀬駿介
国会では、1952年に「八名の専門の医師がチームをつくり共同調査」をして、「国会速記作業の実態及び作業強度に関する調査報告」を出したことが明らかにされている。この時期、国会の議事録を廃止して音声記録による文字変換の考えが出されていた。だが、音声を文字に変換する場合は、速記よりも正確に記録できないことが明らかにされていて賛否両論があった。
議員の目の前に居る速記の仕事をする人々の重要性と手話通訳の重要性が取り上げられたことは、それぞれの領域と共通性から職業病予防の問題に迫った点で注視されていいだろう。
昭和二十四年 国会速記作業の実態
及び作業強度に関する調査報告
○諫山博君 私はこの質問に当たりまして、国会の速記士のことを調べたんです。
ところが、国会というのは大変先見の明があったんだなと感心しました。
昭和二十四年に八名の専門の医師がチームをつくりまして共同調査をしているんです。
そして、「国会速記作業の実態及び作業強度に関する調査報告」という二十三ページにわたる相当長い報告書を出しております。
職業病との関係
速記の時間は一回は十分が限度
手話通訳についても
この中で、やはり職業病との関係、速記の時間は一回は十分が限度だと、あるいは一日に三回か四回ぐらいしかやっちゃいかぬ。
これは昭和二十四年に、職業病というような言葉がなかったころ、日本の国会がこういうことをやっているというのに私は大変感心しました。
手話通訳についても時間の限度をやってもらいたい
こういうことを手話通訳についてもやってもらいたいというのが私の要望です。
とにかく障害者対策推進本部が障害者対策に関する長期計画というのを発表していますけれども、これはなかなかいいことが書いてある。
手話通訳の制度化を図る、手話等身体障害者関連奉仕員に関する施策の充実を図る、なかなかいいことが書いてあるんですけれども、この立場を貫く限りぜひ私の要望にこたえてもらいたいということです。これは答弁要りません。
(了)