手話を知らない人も
手話を学んでいる人もともに
{新投稿}ー京都における手話研究1950年代以前の遺産と研究・提議 佐瀬駿介ー
当然。
当たり前。(当=あたり 前・まへ )
当然の当て字を手話に採り入れて、右の手の平を頭にあててから左の水平にした手のひらで叩く手話。
頭の中のこと、手を叩くで、思う通り、当然のことなどの意味合いを持たせる。
平和をねがうのは当たり前、と何度も聞いた。
遅い。
ゆっくり。
右の親指と人差し指を開いて、ゆっくり左方向に半円を描くように動かすことでゆっくりの手話。
完全に半円を描くと日が昇り、夕陽が沈むで一日となるが、そこまでしないで太陽を時間に見立てて「ゆっくり」「おそい」「のろい」などの手話。
うるさい。
騒音。
外耳に指を入れる動作でうるさい。
聞こえる人もよく使う手話であるが、ろうあ者の手話に採り入れられただけではない。
ろうあ者といえば、まったく聞こえない事を前提に手話のことを話す人がいるが、ある音やある振動はよく聞こえるろうあ者もいる。
ろうあ協会の会議の最中によく机を叩いたり、床を蹴って、みんなを振り向かそうとするろうあ者がいた時、「うるさい」という手話がされた。
手話は、聞こえる人々とまったく無関係の中で異なった表現形態であるとする人々は、これらの手話が多くあることを知ろうとはしない。
女天下。
主婦は、家の上に女としたが、女天下は、手のひらの上に乗せることですべてを押さえ込んだ(支配した)という手話表現となる。
おとなしい。
物静か。
気が弱い。
前屈して両手の手のひらを落とす手話。
何も言えないでただ下を向く人の特徴を手話表現している。
手のひらを落としているのでろうあ者の場合も何も手話で言えない、という気の弱さが見てとれる手話である。