手話を知らない人も
手話を学んでいる人もともに
{新投稿}ー京都における手話研究1950年代以前の遺産と研究・提議 佐瀬駿介ー
れんこん。
かってハス(蓮)は、美しい花を湿地帯で咲かす。京都から大阪の淀川沿いには多くのハスが植えられて、船に乗ってハスの観賞であるハスの花見が行われていたことを知る人は少ない。
この手話は、花が咲いた後、泥沼から取り出す大変な苦労をしてハスの茎(れんこん・はすね・蓮根)を取り出したハスの茎の連なった様子を手話で表し、ハスの茎を切った時のハスの茎の穴を表して「れんこん」の手話。
今ほど高くなく、天ぷらや他の具材などを入れて煮炊きされた食された。
蓮根の穴を手話表現するのに、身体を少しねじって右手の輪に左手で輪を作り穴を示す手話は、見る側に見て解りやすいように自然体で表現されている。
作り笑いやただただ眼を開いて手話表現して「手話が上手」と言われる人々には、とても真似の出来ない手話表現である。
手話の動きには、見えない真心が織り籠められている。
玉ねぎ。
玉ねぎの手話表現は、さまざまあるが、この場合は、左側は目の前で丸を描き玉の手話。
そこに右側で玉ねぎを剥くとたくさんの涙が出てくる様子を現した手話。合わせて、玉ねぎの手話を表現している。
とうふ。
これもまた独特な表現である。
左側から、白の手話。
そして縦横に(とうふ)を切る様子の手話でとうふの手話。
今は、京都ではとうふ屋はどんどん少なくなったが、昔は朝早くからとうふがつくられ、とうふ屋さんに行くと、とうふ何丁かを聞き、水の中に沈んでいるとうふをすくい上げて切り分けて渡す光景が見られた。
とうふ屋さんの、まいど、とともにとうふの膨らみをほっぺたで表現し、手さばきはとうふが崩れないように優しい手さばきを一瞬で伝えている。
とうふの美味しさが伝わる表現である。京都のとうふ屋さんでは、同じ原料でありながらとうふの味が違っていたのでどこのとうふ屋さんがおいしいか、などの話はよく聞いた。