手話を知らない人も
手話を学んでいる人もともに
{再編集投稿・1969年頃}京都における手話と手話通訳の遺産と研究・提議 佐瀬駿介
手話通訳の公的保障をめぐって東京都の手話通訳派遺と行政への手話通訳配置の大きく言って二つの流れが形成される。
東京都の手話通訳派遺は当時としては他府県の人々が驚く巨費が投じられたか、のように見えたが、東京都の予算は当時のカナダと同じぐらいの財政の中から支出されたもので他府県と比べること自体問題があったかもしれない。
ともかくこの時期、手話通訳派遣と手話通訳の行政配置の流れが形成されていく。
通訳者の身分や職務等について
県との間に大きな相違
現在4,6 6 0人のろうあ者が住んでいる山口県では, 行政との交渉の結果, 4 9年3月に初の通訳者が下関市に実現された。
そして, 年度内計画として, 通訳者設置と派遺事業とに27万円の予算がとれた。しかし, 通訳者の身分や職務等については, 未だ県との間に大きな相違を含んでいる。
また, 働きかける側からの通訳の行政保障の理論的根拠や保障確立の方法などをめぐ'る問題点が, 現実的なものとして, ますます明らかになってきている。
手話通訳範囲も市内に限られて
夜間活動はポランティアに
静岡県では, 49年4月より 3市の福祉事務所に, 常勤手話通訳者が1名ずつ設置された。 しかし, 夜間活動はポランティアに頼らざるを得ないのが現状である。
通訳の条件は, ろうあ者自身からの中し込みが第一の原則とされており, 通訳範囲も, 市内に限られている。
また, 手話通訳者といいながら, 他の身障者の仕事を重点的に行い, 残りの時間を通訳活動にあてるなど、解決しなければならない間題を 数多く抱えている。