手話を知らない人も
手話を学んでいる人もともに
{再編集投稿・1969年頃}京都における手話と手話通訳の遺産と研究・提議 佐瀬駿介
手話サークル
ろうあ者問題を学ぶのか
手話技術を学ぶのかに二分化
第7回全国手話通訳者会議 第4分科会「サークルの諸問題。学習」について
(5)講師
この場合,講師とは手話の技術を対象とするものとろうあ問題などに代表されるような、手話をとりまく基本的知識や理論的側面を対象とするものに大別されていた。
前者については、
①特別講師を設けずに参加者全員での総合学習の方法をとるサークル、
②ろうあ者を講師とする場合、
③手話の経験をっんだ健聴者
④2と3が講師団を構成している場合
⑤2の変則的なものとして.ろうあ者の集会室でろうあ者の集りと共にやっているため、 特別な配慮はしていないところなど、多様な形が出された。
ううあ者間題に
深く関つてきている人を講師として学習
後者の講師としては、他の地城より.ろうあ者間題に深く関つてきている人を招く形. あるいは県の福祉係や身障相談所など行政の専門的立場にある人を講師とする場合などがみられた。
一貫性のある有効な、 かつ問題意識を深めている学習を進めていくためには、 講師の役割は重要と思われるが、 その必要を感じ、ろう協に派遣をお願いしているが交渉がつかないでいるという問題をかかえているサークルもみられた。
手話サークル コース別学習が70%
(6) コース
これはただ数字を示すだけにとどめたい。
参加サークルのうちコース分けをしているものしていないものとコース別を実施しているサークルが全体のほぼ70%を示している。
その内訳は、3コースが11. 2コースが9、 さらに5コースというのも1サークルあった。
1コースの規模としては10~30人が12、 30~50人が5、 10人以下、 50人以上がそれぞれ2サークルあった。
現在のように少なくとも表面的には手話が広く人々の前に提示され、 どんどん新しい仲間がサークルに入つてくる状況の中で、 それぞれが手話技術を伸ばしていくためには、 コース分けは不可決の条件となってきているようである。
手話のもつ社会的役割が
急速に広められしだいに整備され
手話サークルの運営が可能に
(7) 場所
県全体を対象に集中的に行なっている場合9、 市町村を単位としている8、市町村などの行政区域とは関係なくそれを越えて行なっていると、それぞれの県の状況やサークルの基盤などによって異なる答えを示していた。
しかし. 具体的に日常の活動の場としている会場については、 参加全サークルが公共施設を利用(ほとんどが無料)していることがわかり、 手話のもつ社会的役割が急速に広められている中で、 少しずつではあるがしだいに整備された条件の中でのサークルの運営が可能になってきていることを示しているといえよう。