手話 と 手話通訳

手話通訳の取り組みと研究からの伝承と教訓を提起。苦しい時代を生き抜いたろうあ者の人々から学んだことを忘れることなく。みなさんの投稿をぜひお寄せください。みなさんのご意見と投稿で『手話と手話通訳』がつくられてきています。過去と現在を考え、未来をともに語り合いましょう。 Let's talk together.

2016-01-01から1年間の記事一覧

ろうあ者の人々の叫び 暮らし そして人間性と手話 原爆を見た聞こえない人々から学ぶ 

(特別寄稿) 再録・編集原爆を見た聞こえない人々から学ぶ 佐瀬駿介 2000年8月22日から2003年2月15日まで全国手話通訳問題研究会長崎支部の機関紙に52回に連載させていただいた「原爆を見た聞こえない人々」(文理閣 075-351-7553)を再録・編集して公表し…

日本手話 と 日本語対応手話 無理強いして区別  コミュニケーションがさらに豊かに活きることは

実証されない 「日本手話という日本語とは異なる言語」の比較研究 手話学入門として神谷昌明 国立豊田高専教授 (元日本手話学会理事、元豊田市手話奉仕員))は、 木村晴美さん(NHK「みんなの手話」元講師)や市田泰弘(日本手話学会理事)の「日本手話」は…

日本手話 と主張するが 歴史的に形成されてきた手話と手話による会話・表現を一面的に強調  自己の主張に押し込めているのでは

アメリカにも音声言語(英語)に対応する手話と、英語の文法とは全く異なるろう者独自の手話があります。前者を英語対応手話(Signed English:サイン化された英語で)と呼び、後者のろう者手話を「アメリカ手話」(American Sign Languae:ASL)と呼びます。 …

日本手話  日本の手話研究を見ず アメリカの一部の手話研究を型どおり当て嵌めた

日本手話をJapanese Sign Language:JSL」と英語は 「 日本の手話」とも言えるのに否定する理由は 手話学入門として神谷昌明は、「日本手話」って何でしょうか?という問題を投げかけている。 そして、「日本手話」は「日本の手話」と言う意味ではなく、「日…

根拠と科学的研究による立証の上で述べているのだろうか 「日本語とは異なる『日本手話』を使いますので、言語学的にみて2言語使用者(Bilingual)」

手話学入門として神谷昌明 国立豊田高専教授 (元日本手話学会理事、元豊田市手話奉仕員)が次のようなことを書かれている。 通常言われていることではない造語「手指日本語」 神谷氏は、「日本語に手話単語を一語一語あてはめていく」ものを「日本語対応手話…

さらなる手話通訳の発展のために 日本手話や音声対応手話などの主張をする人々の「ことばの装飾」はあるが、「論理」と「根拠」はない

2006年12月から手話通訳の成り立ちとその発展の基礎的考えを明らかにし、多くの関係者に問題提起して今後の手話通訳の方向に一定寄与しようということになった。 そのため基本骨子を考えたが、基本骨子が多岐に及んだ。 ろう教育と手話の成立と導入・口…

手話通訳者はろうあ者の指導者ではないが、ともするとろうあ者の代理者として考えられる ろうあ者の主体性確保を危うくする結果が多々ある

1966(昭和41)年厚生省社会局(当時)から京都の手話サークルみみづく会に公式な照会状が送付されてきた。 その厚生省の照会状への回答として、 京都の手話サークルみみづく会は、 「手話通訳者はろうあ者の指導者ではないが、ともするとろうあ者の代…

手話通訳以外の援助作業ってなんですか?

故大原省三さんは、手話表現の多くは、戦前の聾学校で使われた教科書や漢字表現や漢字の意味などがくると数多くの記録を残しておられる。 嘘と言う手話も「口に息をためて」「「はく」「吹く」と関連しているとして、ほっぺの片方を膨らませて、それをくっつ…

手話通訳 時間の切り売り 人間性を否定  落とし穴と非人間性

ほんとうに手話通訳の内容を考えているのだろうか 事例を述べてきたが、これらに共通するものは、手話通訳の場面とその前後で手話通訳が非常に限定されたものか、主観的に理解された限定の範囲で行われていることである。 それは、「手話通訳者は、『手話通…

日本手話 日本語音声対応手話 などは存在しない

最近の手話通訳事情からの再検証を考える 社会常識もないから 事例 7-8 障害者職業相談室の斡旋で若いろうあ女性が就職したが、一ヶ月後、会社から障害者職業相談室に連絡が入り 「社会常識もないから」 と言うことで退職を宣告された。 若いろうあ者が手…

手話通訳以前の前提を すべての人々が健康に

最近の手話通訳事情からの再検証を考える 大腸の検査をするために大病院に行くことに 事例 7-6 京都のB子さんは、自分の家の向かい隣に住んでいる手話の出来る主婦Kさんとの話では、饒舌になるのに聴言センターから派遣された手話通訳に対しては全く話…

手話通訳資格 持っているだから ろうあ者が「一番安心 」できるとは言えない

最近の手話通訳事情からの再検証を考える 「資格を持った人が良い」と言い切れるのか 事例 7-5 近畿の手話通訳者の集会でN県のろうあ女性から 「家の近所でお世話してくれる手話通訳の人が一番安心して、手話通訳してもらえる。」 「でも、その人が都合…

手話とは 手指だけ動かしていればいいという誤解をマスコミがひろげている

最近の手話通訳事情からの再検証を考える たいした病気ではありませんからね 大きな病気ではありません 事例 7-4 病院でろうあ者が医者から、 「大丈夫ですよ。たいした病気ではありませんからね。」 と言われた。 これに対して手話通訳者は、 「大丈夫、…

手話通訳 情報提供とする考えにある危険 あらゆることが手話表現出来るという考えは 手話を知らないこと

最近の手話通訳事情からの再検証を考える 運動不足だからもっと歩きなさい 事例 7-3 もう足が痛くて歩けない いったいどれくらい歩いたらいいの? ある日、手話通訳者の家のチャイムが鳴った。 出てみると近所に住む高齢なろうあ者だった。玄関にへたり込…

信頼があってこそ手話通訳が成り立つ 手話の技巧 と 信頼感 を理解出来ない人が多い 

最近の手話通訳事情からの再検証を考える 手話通訳を初めてまだ2年弱なのに電話通訳を頼まれる 事例 7-2 ある若い女性の手話通訳者の悩みが出された。 「私は手話通訳を初めてまだ2年弱。なのに電話通訳を頼まれる。通常の電話は、首と肩で挟んで手話通…

だれのためのなんのための手話通訳か  依頼された以外の 手話通訳はするな の背景とろうあ者の苦悩

最近の手話通訳事情からの再検証を考える 1976(昭和51)年の頃の手話通訳者とろうあ協会の話し合いでは、 「手話通訳者が少ない。」 「男ばかりの手話通訳者が多く、女性の手話通訳者が少ない。」 など話が出されていた。 しかし、現在では、手話通訳者の増…

法律における手話通訳者の内容と名称の再検証と今日の発展段階

各法律の手話通訳者の内容と名称の再検証 手話通訳研究課題として考えられるのは、 1,手話通訳者の呼称。現状のままでいいのか。 2,手話通訳者の業務は現実から出発して、独自の業務を主張し制度的保障の方策はないか。 の二つがある。 1985(昭和60)年…

聴覚障害者 切実にねがい 期待した 手話通訳者像 を再検証する時代

手話通訳に関する問題点は 改善・改革されるどころかますます深刻な事態 手話通訳制度に関する多様な課題を総合的に研究する営みによってこそ、手話通訳の資格制度を含め個々の課題が広く深く検討できたはずである。 もう一つは、手話通訳士の職務が規定され…

障害者に即して自由権と社会権の統一的な実現が要請されるはずだったが

障害者自立支援法の問題と今後 2006(平成18)年4月、障害者自立支援法が施行され、同年10月からは地域生活支援事業(コミュニケーション支援事業など)の実施をもって本格実施となった。 憲法違反の障害者自立支援法改正 しかし、この法律等は憲法で保…

聴覚障害者を含めた国民のコミュニケーションが自由に行えないという実態の解消を経なければ、基本的人権は保障されない

※ 現在手話通訳に携わる人々は、さまざまな言い回しで手話や手話通訳のことを話すが、手話と手話通訳が日本国憲法などでどのように位置づけられているのか、またどのように考えていかなければならないのかを充分考えている人は少ないように思われる。 この手…

戦後干渉されない手話の自由 今はマニュアル規制 守るべきコミュニケーション自由の原則

21世紀における手話通訳保障のあり方とその展開 コミュニケーションの自由と原則的理念 2007(平成19)年になって日本国憲法の改正に向けた危険な動きが急加速で進んでいる。 日本国憲法は、国民主権、戦争放棄と平和に暮らす権利、基本的人権の保障…