手話 と 手話通訳

手話通訳の取り組みと研究からの伝承と教訓を提起。苦しい時代を生き抜いたろうあ者の人々から学んだことを忘れることなく。みなさんの投稿をぜひお寄せください。みなさんのご意見と投稿で『手話と手話通訳』がつくられてきています。過去と現在を考え、未来をともに語り合いましょう。 Let's talk together.

2022-01-01から1年間の記事一覧

手話通訳 と言うまえに  出来うる可能な限りの「対話」をすすめる人間性

communion of mind with mind お尻で止めて、握り拳を当てて、「パー」とした歯科医を加悦さん(仮名)さんが、褒め称え、本当の手話なんだと何度も語り、多くのろうあ者に話し続けたことが心に残った。 医者にかかるから手話通訳を、と頼まれたときは、長時…

これが本当の手話  お尻で止めて、握り拳を当てて、「パー」と開いた歯科医

communion of mind with mind 京都市内は、むかしから地形の影響もあり清らかな水が湧き出でる。その清水が至る所で流れ、碁盤の目の路と交叉したり、並行したりして人びとの暮らしを支えてきた。 そのなかでも船岡山あたりは、樹々が生い茂り極暑の夏でも人…

手話で語ることを映像として残しておけばと思った「淡い夢物語」を紐解いて

communion of mind with mind 今日、日本の伝統産業は世界から高く評価されている。その技法、美、機能性などなどに感嘆することも多い。 日本の伝統産業は、さまざまに紹介されている。 だがしかし、その伝統産業を支え、伝承し続けてきた人びとの中に多く…

手話  路面電車 手を「ぐるぐる回す」 一瞬で現す知恵と表現力の素晴らしさ

communion of mind with mind Bさんから、出会うあうあ者のひとりひとりの手話を「まねる」ようにと聞いた。 しかし、これは簡単なことではなかった。いま思い出しても大変なことであった。 明治時代、大正時代、昭和の戦前、昭和の戦後を過ごしてきた人の手…

手をさしのべて「つかんで」 頭に入れる 「手真似」を覚えて

communion of mind with mind 過日、手真似と言うとひとりの方から激しい批判を受けた。 それは手真似と教えられて、手話を学ん出来たことへ熟知した上での批判であったかどうか払拭出来ないでいる。 激しい批判をしただけでその人は、批判する理由や根拠を…

手話の出来る人への信頼と揺るぎのない不信 そして人間信頼の橋

communion of mind with mind 猪口(仮名)さんが、あの手話通訳者は信頼出来る、と触れ回っていたことをBさんは、すでに知っていた。 そして、手話通訳する人への信頼について次のように言った。 1,今は、手話通訳をする人はとても少ない。 だから私たち、…

手話通訳のあり方と空論

communion of mind with mind Bさんは、沈黙の行動で「手話通訳は、何から何まで全てをろうあ者のためにすることではなく」と示していたことはあとで知った。 Bさんは、「自分で出来ることは自分でするから」ということで、手話通訳を頼まないこともあること…

発声と手話  音声だけで「聞き取る」のではないメカニズム

communion of mind with mind Bさんの声は、弱々しく聞え、圧迫された声、と思い込んだが、Bさんは平気でたばこを吸いすたすたと歩いて行く。 店の人にBさんの声が通じていたのであるが、と述べた。 Bさんは、産まれてから今まで自分の声を聞いたことがない…

たばこの銘柄を言うBさんと手話通訳の思い込み

communion of mind with mind 人間は、新たな体験をしたとき、その印象は強く残るものである。 ましてや知らなかった、いや知らされていなかったことを、知ったときの印象は心を揺さぶるものが強く残る。 手話を覚えはじめた頃、手話通訳として何かやらなけ…

  聾 ろう ろうあ 聴覚障害などの表記について

communion of mind with mind まず最初に、「聾」について、龍+耳で構成されているが、龍にこもる、たちこめるという意味から形成されてきているが、「こもる」「たちこめる」ことから「ハッキリとではないが」「ぼんやりと聞こえる」という意味をも含んで…

手話を学び、手話通訳をするときの人間的基礎条件

communion of mind with mind 手話検定試験などが推し進められて、ろうあ者の人々が創り上げてきた手話について人間性が省かれてしまって、まるで機械化された手話が手話とされていると思われることがあまりにも多い。 残念なことは、手話検定試験などが推し…

手話の「三種の神器」

communion of mind with mind 空間と時空の組み合わさった手話を文字やはなしことばに置き換えることのキーは、手話の玄理にある。 このことを検証してみたい。 それ以前に、はなしを少し遡ることとする。 前述した、 山本正さんは、みんなの手話を見ていて…

手話 立体と時空の概念が駆け巡る  それを解くキー

communion of mind with mind truth 「対の手話」は、幾通りにも組み合わせることが出来、その限界はない。 手話表現を「ひとつ」だけとする固定概念は、その「限界なき手話表現」を理解する事は出来ないのである。 それを認める事の出来ない人々は、「限界…

表情とくに眼が語る手話の玄理 そこにはこころ・精神・思考をも投影する

communion of mind with mind truth 手話の微妙な手指の動きから想いを見出さないで、すべて手話では「同じ」と断定することは、人間の心情をも見ない画一的な捉え方となる、と述べた。 この場合、手話で表す場合に「表情」とくに「眼が語る」ことを加味しな…

手話玄理 「指先の動きと方向」で「一致」 さらに「一致に至る迷い、戸惑いなどなど微妙な心情」をも表現

communion of mind with mind truth 「対(つい)の手話」二つそろって一組をなすす手話。 この「対の手話」はとても大きな意味と多彩なコミュニケーションを形成する。 「対の手話」は、両手を使うため必然的に「対の手話」になったとは考えられない。 すでに…

手話 制限を解き放つ手話の玄理

communion of mind with mind truth 一致、同じ、そうです、など多様に使われた手話には、制限を解き放つ玄理があるように思えた。 手話 同じは戦前から使われてきた手話である。 そのため手話表現の源流となった漢字表記を考えてみた。 一致の致は、いたる…

手話 同じ 二つ・左と右の手で表現されることからはじまる限定なき表現の誕生

communion of mind with mind 聞えないという状況の中では、その場の状況、人びとの動きと表情そして眼の動きを微細に知ることがある。 そして、そこにある人間同士の交流を知ると述べた。 聞えないという状況の中で人びとの動きと表情そして眼の動きを微細…

聞こえる人との表情、眼の動き、眼が語ることにとても敏感 交流の切っ掛けを知る

communion of mind with mind 笑顔で頷くことへの多くの人の笑顔の返事について、ろうあ協会の人に聞いてみた。 山本正さんの気持ちはとてもよく解る。 あの人は、ろう学校や学校に行けず、読み書きも出来ないけれど、まったくわからない状況の中で生きるこ…

手話の基礎に流れる人びとの「感情交流」

communion of mind with mind ※この文は、手話と手話通訳について、実体験を書き、月日の流れと共に考えた法則的なつながりを述べている。 山本正さんが笑顔で頷いた姿を「手話を覚えはじめる第一歩」と述べた。山本正さんは、手話をしていない、のに、なぜ…

手話を覚えはじめた最初の一歩の表出

communion of mind with mind 突然、遠慮がちに前の席に座る人が手をあげて、と書いた方を以降、山本正さん(仮名)と書かせていただく。 山本正さんが、手を少し動かしたので「飛び交っていた手話が止まって、みんながその人の手を注視した」という書き方は…

飛び交っていた手話が止まる みんながその人の手を注視

communion of mind with mind それからしばらくしてまた、ろうあ協会の集まりに参加した。 聞えるのはやっぱり一人。 今回は、会場に早めに行った。 もう会場にはろうあ協会の人がいた。 机を並び替えている。 正面に向かって平行に置かれていた机を長方形に…

それぞれの考えを手話ではなしたけれど それぞれの意見はそれなりに解る

communion of mind with mind ろうあ協会の役員さんに聞いてみた。 数人の人が、同時に手話ではなし、論議する、それが解るの、と。 すると、何十人ではないが、数人の人が発言するとあなたは解らなくなるの?と聞いた。 聞こえる人は、銘銘(めいめい)が話…

数人の人が、同時に手話ではなし、論議する

communion of mind with mind 手話通訳を永くやってきた仲間が集まって話した。 「昔の手話通訳」と決めつめられることに腹立たしい思いをしていることをみな吐露した。 手話をテキストで学ぶことがなかった時代。 手話通訳が資格で、優劣が決められなかった…

正しい手話やまちがった手話とする根拠はどこにあるのだろうか

communion of mind with mind かなり以前にしたためた文を 現代風に書き留めて欲しいとの依頼があった。 だが、筆は遅遅としてすすまない。 すすまないのには、訳がある。 その訳も含めて書き記して欲しいとの要望を受けるが、なおのこと筆は進まない。 その…

聴覚障害者教育は 施設設備か教員の配置か 教育賛美と教育のなかみ

村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟村上中正氏の「聴覚障害者の全面発達をめざす教育保障ー高等学校における聴覚障害生徒の教育保障と難聴学級をめぐっての試論ー」(1971年)の探求 豪華な施設設備をつくって終わりにするのか教員配置か 当初…

京都府立ろう学校の教訓を京都府立山城高等学校に伝承・連携

村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟村上中正氏の「聴覚障害者の全面発達をめざす教育保障ー高等学校における聴覚障害生徒の教育保障と難聴学級をめぐっての試論ー」(1971年)の探求 京都府教育委員会と京都市教育委員会の分担協議 京都府、京…

ろう学校の諸経費と難聴学級の諸経費では極端な違い ろう学校をつくらず難聴学級だけだった背景

村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟村上中正氏の「聴覚障害者の全面発達をめざす教育保障ー高等学校における聴覚障害生徒の教育保障と難聴学級をめぐっての試論ー」(1971年)の探求 京都府・京都府教育委員会は、ろう学校を設置している。 京…

ろう学校、難聴学級 教員の給与等の人件費の配分 よく理解されていない

村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟村上中正氏の「聴覚障害者の全面発達をめざす教育保障ー高等学校における聴覚障害生徒の教育保障と難聴学級をめぐっての試論ー」(1971年)の探求 第二番目には、山城高等学校の聴覚障害教育の試行について…

インクルージョン「異質なもの」が「ひとつにまとまる」状態を考えられているならば

村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟村上中正氏の「聴覚障害者の全面発達をめざす教育保障ー高等学校における聴覚障害生徒の教育保障と難聴学級をめぐっての試論ー」(1971年)の探求 inclusionと教育における異質の集団形成論 inclusionの英語…

国際的に先駆的な教育をすすめた山城高等学校の聴覚障害者教育 欧米の教育に「追随」する日本の教育

村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟村上中正氏の「聴覚障害者の全面発達をめざす教育保障ー高等学校における聴覚障害生徒の教育保障と難聴学級をめぐっての試論ー」(1971年)の探求 日本独自の聴覚障害者教育を山城高等学校で実践 山城高等学…