手話 と 手話通訳

手話通訳の取り組みと研究からの伝承と教訓を提起。苦しい時代を生き抜いたろうあ者の人々から学んだことを忘れることなく。みなさんの投稿をぜひお寄せください。みなさんのご意見と投稿で『手話と手話通訳』がつくられてきています。過去と現在を考え、未来をともに語り合いましょう。 Let's talk together.

立命館大学生存学研究センター の根拠なき京都市設立する誤り 京都ろうあセンター はなぜつくられたのか ⑦

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手話を知らない人も

     手話を学んでいる人もともに
{再編集投稿・1969年頃}京都における手話と手話通訳の遺産と研究・提議 佐瀬駿介

 

  立命館大学生存学研究センターは、ネット上でいくつかの文章を公表している。だが、以下の文章は調査・研究として公表するだけの基礎研究がなされたとは思えない多くの問題がある。京都ろうあセンターの部分だけ抽出して掲載する。

 

 事実関係を明らかにしておくことは、多くの人々への誤解と今後の研究への警鐘だけでなく京都ろうあセンターを創りあげてきた人々への歴史的評価に繋がると考えるからである。

 

 立命館大学生存学研究センター
報告書の研究なき報告と社会的責任

 

立命館大学生存学研究センター報告書 [16] 第7章 手話通訳事業の現状と課題 ――3つの自治体調査から 坂本徳仁 佐藤浩子 渡邉あい子

 では、1.はじめに  の項で
 日本の手話通訳事業は、手話を主要なコミュニケーション手段としている聴覚障害者が日常生活に支障をきたさぬように、1970年代以降、当事者運動の要求に沿う形で公的に整備されてきた。

 

 としながら、さまざまな解釈を行っているが、そのことを立証する根拠は多くの疑問があるが、とくに京都ろうあセンターのことで根拠も脈絡もなく次のように述べている。


 本研究は2008〜2009年度に行なった三つの自治体(京都市、中野区、金沢市)の聞き取り調査をもとに、手話通訳事業の現状と課題を考察するものである。ただし、調査対象とした三つの自治体は手話通訳事業に対する独自の取り組みや歴史があり(2)、

 

(2)の[注]として 「(2)具体的には、京都市は1969年に全国に先駆けて京都ろうあセンターを設立し、手話通訳の養成や派遣、聴覚障害者向けの生活相談といった事業を行なってきた。金沢市は常勤正規職員の手話通訳者1名を市役所に雇用している全国的にも珍しい自治体であり、中野区は1973年に都内で初めて自治体主催の手話講習会を開始している。」

 

と述べているがそのことの文献・資料などは何ら示されていない。

 

京都府京都市

ろうあ者福祉や聴覚障害者福祉に

 取組まなかったためろうあ協会が中心に

 

 だが、京都市は1969年に全国に先駆けて京都ろうあセンターを設立し、手話通訳の養成や派遣、聴覚障害者向けの生活相談といった事業を行なってきた、とする根拠は何もない。

 

 そればかりか、京都府京都市がろうあ者福祉や聴覚障害者福祉に取り組まなかったためろうあ協会が中心になって京都ろうあセンターを創りあげてきたものであり、立命館大学生存学研究センター報告はこれらの事実が多くの資料や研究があるにも関わらず何ら調査もしないで報告している。

 

 このことは、解釈や考えの違いではなく、研究の基本を踏まえて事実と根拠を持って公表すべき大学の社会的使命以前の問題だろう。

 

 初めにの部分で書かれている、1970年代以降、当事者運動の要求に沿う形で公的に整備されてきた、当事者運動の要求に沿う形で公的に整備という研究姿勢がまったく見られない。

 

 立命館大学生存学研究センターは充分な検討をした上で公表すべきであろう。

 

大学の研究・実証なき報告
  学術的・社会的に

   重大責任があるとの自覚を

 

 このことをあえて述べるのは、学術研究や大学の名や各種さまざまな人々が、調査はもちろん文献も調べないで手話や手話通訳のことを「研究や解釈する」より主観的・思いつきの文やはなしが横行し、それがどんどんと孫引きされて、事実であると断定されることがまかり通ってしまう今日の状況があるからである。

 

 京都市は1969年に全国に先駆けて京都ろうあセンターを設立したのではなく、京都ろうあ協会が京都ろうあセンターを創ったのである。

 

 立命館大学生存学研究センターは、事実でないこと、誤った事、を広めることを自浄してほしいものである。

 

 以下その経過を紹介したい。