手話を知らない人も
手話を学んでいる人もともに
{再編集投稿・1969年頃}京都における手話と手話通訳の遺産と研究・提議 佐瀬駿介
第7回全国手話通訳者会議 第3分科会
「手話技術の諸問題」
学校に行けなかったろうあ者が500人も
3. 未教育のろうあ者に対する手話技術の諸問題
栃木では県で調査したところ学校に入つていない人が500人いました。
そのような未教育のろうあ者との交流の場を設け, 手話で話が通じることのできるようにと講習会への参加を呼びかけています。
閉ざされた社会で生きるろうあ者
大阪では,私の知つているろうあ者だけでも10人位はいますが,そのような人の家族がそのろうあ者に逢せようとしてくれないのです。
又,東京の23才の女性のろうあ者ですが,洋裁・和裁の技能をもつていますが, 彼女は自分の家から20メートル範囲外に出たことがなく, 手まねもほとんどわからない。
そこでそのろうあ者に1人の手話のわかるろうあ者が3年通つたところやつと身ぶりとか空文字で他の人とも通じることができました。
ろうあ者と健聴者との協力チームを作つて
学校に行けなかったろうあ者をサポート
栃木では, 末教育のろうあ者の人は特に理解できない手話を使います。
そこで1つの方法として, 伝続的手話のわかる人と一結に同行すると未教育のろうあ者
の人の話を理解することができます。
このようにろうあ者と健聴者との協力でチームを作つてやる方法もあります。又, 未教育のろうあ者を協会(ろうあ者)自身がひつばつていくような活動を進めて行きたいと思います。
母親がまず手話を覚え
その子供に教えるというやり方で
横浜では, 未教育のろうあ者の場合, その家族の人とは通じるが,他のろうあ者や通訳とは通じないという場合が多い。
未教育のろうあ者に手話を教えるという時はその本人だけでなく家族にも一緒に覚えてもらう必要があり, 例えば, 長い時間をかけて母親がまず手話を覚え, その子供に教えるというやり方でやつたらどうかと思います。