者
村上中正氏の聴覚障害者教育試論 1971年を思惟
村上中正氏の1971年試論で、
多数決で決めなくても
不思議とみんなが一致
2,村上中正氏は、集団を広く考えたり、小さな集団を包括的集団の中で捉えたり、とある規格化された集団という考えではなく、流動する動きのなかでも集団を捉えるなど変幻自在に集団と捉えその中の微細な変化が大きな変化となることを見逃さなかった。
3,手話サークルみみずく会手話通訳団、通称みみずく会通訳団に参加する基準などはなく、だれでも参加していいし、そこでは自由に発言しても良い。年功序列などの考えは一切なかった。意見の違いやそれぞれが意見があることはみんなで認め合い、多数決でものごとを決めることはしなかった。
多数決で決めなくても、不思議とみんなが一致したようである。
それは、通訳団会議として、文章で警察、検察、裁判、に申し入れ文章を出す時も如実に現れたそうである。と書かれている。
私たちは、多くの人々とともに暮らしている。
学校教育もまた個人教育ではなく、多数の生徒が学び、一斉授業方式が日本の特徴である。
この特長を踏まえた教育についての意見は、意外に少ない。
もっと成績が良くなる
あなたの学習のために使えばと言うが
ある学力先進国で日本の調査者が、「優秀な生徒」がクラスの生徒と教え合っている姿を見て次のような質問をした。
「あなたが教えている時間をあなたの学習のために使えば、もっと成績が良くなるのではないか」
と。
すると問われた生徒は、怪訝な顔をして、
「私が教えた時でも私が学ぶことも多い。」
と答えたが、質問者はその応えを理解出来ていなかったようである。
多数決で決めない基礎
教え合い、学び合い、ともに学習し、ともに向上することが、生徒たち同士の中で育つことへの理解があるだろうか。
このようなこと述べるのは、「多数決で決めるのではなくみんなが一致しする」ことを理解するための基礎条件があるからである。